さわデザイン

クロカン車椅子 / Cross-Country Wheelchair

オフロード車椅子

市販車椅子を改造(乗車時はシートベルトとヘルメットを着用)

畑で

クルマ移動で畑まで

三九郎へ

地区行事で冬の田の中へ

側面

側面より


製作概要

 脳梗塞で突然自由を失った父は、それまでの畑や山仕事が気になり仕切りに口にするのだが、一般の介護用車椅子では現場へ近づくことすらできずにいた。スポーツ用などの専用車なら行けるかも知れないが、乗車姿勢などに問題があり断念。海外メーカーには狙いに近い製品はあるものの、サイズが大き過ぎ、何より金額が見合わない。
 そこで、先ずは通常の車椅子のタイヤをMTB用のワイドタイヤに付け替えることで、少しでも現場へ近づけられる様にならないかと思い製作した。

基 車椅子:幸和製作所製 アルミ車椅子
タイヤ:タイオガ 24inch-2.10
前輪:アラヤ 7inch-サスペンション付
ヘッドレスト:カワムラサイクル製 ほか

今後の課題

 メインタイヤの大口径ワイド化、チューブ(低圧対応)、前輪サスペンション付きへの置換により、ある程度の不整地へは進入できた。ただし畑の畔や、神社境内の木の根など段差上での挙動には全く効果がないので、サスペンションの導入は必須だろう。また、介助者も全身で支えねばならないため、グリップやブレーキなどの機能強化も必要。
 車椅子乗車のクルマへは、当然ながらスムーズに載せることができた。ただし走行中は揺れが大きくなった様である。若干重心が高くなったことや、低圧化したタイヤの影響もあるだろう。

 人はどの様な状態になろうとも、望めばそれができる(かも知れない)という前向きな気持ちは必要だ。そうした意味での既存介護の垣根を超えたプロダクトがもっと増えるべきだと思っている。